「顧客台帳のExcel、田中さんのパソコンにあるのが最新だよね?」「いや、共有フォルダのやつを私が昨日更新した」。こんなやり取りに心当たりはありませんか。
Excelは便利です。だからこそ、気づくと会社中に「誰かが作ったExcel」が増えて、どれが正しいか分からなくなります。この記事では、Excelを無理に捨てずに、属人化をほどいていく現実的な順番を説明します。
何が大変なのか
Excelの台帳が限界を迎えるサインは、だいたい決まっています。
- 同時に編集できない。 誰かが開いていると「読み取り専用」になり、コピーを作って作業した結果、版が分かれる。
- 作った人しか直せない。 関数やマクロが組んであって、担当者が休むと誰も触れない。
- スマホで見られない。 外出先で顧客情報を確認したいのに、会社のパソコンを開かないと分からない。
- 集計が手作業。 月末に複数のExcelから数字を拾って、別のExcelにまとめる。転記ミスが起きる。
これらは「Excelの使い方が悪い」のではなく、複数人で使う業務にExcelが向いていないだけです。
解決策:3ステップで「業務アプリ」へ
ステップ1:Excelのまま、置き場所と担当を1つにする
まずは移行より整理です。同じ用途のExcelを1つに統合し、共有フォルダ(またはクラウド)に置いて、更新できる人を決める。これだけで「どれが最新か」問題は消えます。費用はかかりません。
ステップ2:Googleスプレッドシートで同時編集にする
ステップ1で整理した台帳を、Googleスプレッドシートに移します。複数人で同時に編集でき、スマホからも見られます。Excelとほぼ同じ操作感なので、社員の抵抗も少ないです。多くの会社は、ここまでで十分に楽になります。
ステップ3:kintoneなどで「アプリ」にする
顧客・案件・対応履歴のように、複数の情報がつながっている業務は、ノーコードツール(kintoneなど)でアプリにするのが向いています。入力画面が決まっているので入力ミスが減り、担当者ごとの案件一覧や集計が自動で出ます。既存のExcelからデータを移せるので、ゼロから入力し直す必要はありません。
費用感
ステップ1〜2は、Google Workspaceの利用料(1人あたり月額1,000円前後)だけで進められます。ステップ3のkintoneは1人あたり月額1,500〜1,800円程度。BULLCOM DXの脱Excel・業務アプリ構築は、業務のヒアリングからアプリ設計・構築・データ移行・操作説明までで、165,000円(税込)からが目安です。
月末の集計に毎月8時間かかっていた会社なら、アプリ化で年間100時間近くが浮きます。
まとめ
- 最初にやるのは移行ではなく「1つにまとめて、担当を決める」こと
- スプレッドシートに移すだけで、同時編集とスマホ対応が手に入る
- 情報がつながる業務は、kintoneなどでアプリ化すると集計が自動になる
「うちのExcelは複雑すぎて無理」と言われる会社ほど、整理してみると本当に必要な項目は3割程度だったりします。今使っているExcelを見せていただければ、どのステップから始めるべきかをその場でお伝えします。
